重心から見るゴルフクラブの特性と効果① ~重心距離~
こんにちは。管理人のQuattroです。
今シリーズのテーマはズバリ、「重心」です。
近年、ゴルフクラブのスペックを語るうえでは避けて通れないワードですね。
ただ、一口に「重心」と言っても、重心距離、重心震度、重心角など、「重心」にまつわるワードはたくさんあり、「どれが何に影響するんだかわけわからん…」という方も多いのではないでしょうか。
本シリーズでは、これらについて徹底解説したいと思いますので、是非、お付き合い頂ければ幸いです!
重心距離の定義と効果
重心距離とはヘッドの重心点からシャフトの軸線上までの距離(黄色の線)のことを指します。
重心距離が長ければ長いほど、シャフトを回転させるのにパワーを要します。
つまり、重心距離が長くなれば、その分「ヘッドが返りづらくなる(開きづらくなる)」というわけですね。
なぜこのような現象が起きるかということに関しては、先端に重りの付いたヒモをぐるぐる回すのを想像して頂ければ簡単だと思います。
重りの重さは同じでも、ヒモの長さが短いときと長い時では、長い時のほうが回転の際の抵抗は大きくなりますよね。つまり回転しにくくなっているというわけです。
ゆえに、「重心距離が長いクラブ=ボールがつかまりにくい=スライスしやすい」
…というのがよく雑誌とかで言われる話かと思います。
しかーし!!
実はこの説明は万人に当てはまるわけではありません。
この説明があてはまるのは、スイングにおいてフェースの開閉を大きく使う人だけです。
つまりバックスイング時にフェースを大きく開いてしまう人に限られるということになります。
(まぁ世の中のゴルファーのほとんどがこれなんですけどね)
重心距離の長いクラブにおいて、バックスイングでフェースを大きく開いてしまうとダウンスイング時にスクエアに戻りきらず、フェースが開いた状態でボールに当たりやすいのでスライスしやすいということですね(正確にいうと「フェースが開く=スライス」ではないのですが、ここではその説明は割愛します)。
裏を返せばですね、「フェースの開閉を(そんなに)使わない人には、重心距離がの長さがスライスに結び付くわけではない」ということになります。
そもそもフェースを開かないので、閉じる動作が必要ではないからです。
また、重心距離は長ければ長いほど、インパクト衝撃は強くなります。
(上記の動画で、ヒモが短いときより長いときのほうが、重りがぶつかった時の衝撃は大きいですよね)
つまりフェースをシャットに使える方にとっては、重心距離の長さは飛距離性能に転換できる要素であると言えるのです。
例外はある
ここまで、重心距離の一般的な考え方について書いてきたわけですが、もちろん例外も存在します。
フェースをシャットに使う人でも、重心距離の短いクラブを好む方もいますし、フェースローテーションの多い方でも、重心距離の長いクラブを好む方もいます。
要はまっすぐ遠くに球が飛んでいってくれればなんでもいいわけですww
ただ、やみくもにクラブをとっかえひっかえするのではなく、重心特性と自分のスイング特性を鑑みてクラブ選びをするほうが正しい結果を得やすいことも事実です。
知識(情報)が多ければ多いほど、仮説は立てやすくなりますし、その精度も上がってきます。
この重心シリーズが皆さんの知識の一つとなり、果てはクラブ選びの一助になれば幸いです。
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